九月十三夜陣中作(上杉謙信)

能登征伐に遊佐弾正(ゆさだんじょう)の七尾城(ななおじょう)を攻むるに及び、偶々(たまたま)九月十三夜の明月に会し陣中にて作す。

分類
  • 1.漢詩
漢詩形式
  • 1.七言絶句

原文↑↑↑

D

A

書き下し文↑↑

(しも)軍営(ぐんえい)(み)ちて秋気(しゅうき)(きよ)し、数行(すぎょう)過雁(かがん)(つき)三更(さんこう)
越山(えつざん)(あは)(え)たり能州(のうしゅう)(けい)遮莫(さもあらばあれ)家郷(かきょう)遠征(えんせい)(おも)ふ。

現代語訳↑

霜が陣営に舞い降り秋の気は澄み渡っている、夜空の月に雁が列をなして渡っていった。
越州の山々と能登が織り成すこの絶景、我等を想う故郷のことは置いておこう。

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