- 注解
- *1偶は適と略々同じ、但し偶は思ひ設けず、ふと出あひたる意あり。楚策「偶有㆓金千斤㆒、進㆓之左右㆒、以供㆓芻秣㆒」
- *2會は正其時也と註す、をりしもと譯す、唐時代よりの俗語なり。
- *3適はたまたまとも、まさにとも訓む、つまり同義なり、字彙に「適然猶㆓偶然㆒」と註す、適は、ちやうど、そこへであひたるなり。書經、註「有苗之至、適當㆓其時㆒」
- *4禺は大頭神異のもの、隅は神異の住む四晦(しかい)の地、そのような神怪の居る山隅が嵎、その祀るところは寓、神怪のものに遭遇することを遇、そのような形の人かたを偶という。
- *5禮、郊特牲「鼎俎奇而籩豆偶」
- *6漢書、黥布傳「率㆓其曹偶㆒亡之㆓江中㆒」
- *7列、楊朱「鄰國之治偶耳、非㆓子之功㆒也」
- 備考
- #1通音グウ通じて耦に作る(字源)
- #2似たもの同士。仲間。
- #3予期せずに出会う。偶然。
- #4声符は禺(説文解字)
- #5声符は禺(ぐ)。禺は顒然(ぎょうぜん)たる姿の神象を示す字。そのような形の人かたを偶といい、偶像という。(字通)
- #6人+音符禺大頭のさる。人に似た姿であることから、人形の意となり、本物と並んで対をなすことから、偶数の偶の意となる。(漢字源)
- #7字源
- #8字通
- #9韻字「有」
- #10韻字「有」