- 備考
- #1声符は頪(説文解字)
- #2旧字は類に作り、米+犬+頁(けつ)。米と犬とは神に供えるもの。頁は儀礼のときの儀容で、類とは天を祭る祭名。その字はのち禷に作る。天を祭るのには、犬を焼いて、その臭いを昇らせた。〔書、舜典〕「肆(ここ)に上帝に類す」、〔詩、大雅、皇矣〕「是(ここ)に類し是に禡(ば)す」など、みな天を祭ることをいう。〔皇矣〕にまた「克(よ)く明にして克く類」のように、類善の意に用いる。天意にかなうということであるらしく、〔楚辞、九章、懐沙〕「吾(われ)將(まさ)に以て類(のり)と爲さんとす」のように、典則・規範の意ともなる。倫と声義の関係があろう。類の原義は、のち形声字の禷(るい)によって示されている。(字通)
- #3もと「米たくさんの植物の代表+犬種類の多い動物の代表+頁あたま」で、多くの物の頭かずをそろえて、区わけすることをあらわす。多くの物を集めて系列をつける意を含む。(漢字源)
- #4〔段注〕に頪と類とを古今の字とし、「種の繁多なること、米の如きなり」とするが、当時の米がそのように多種であったとは考えがたい。(字通)