- 備考
- #1致(いた)す。到達させる、いたらせる。
- #2力を尽くす。
- #3字の初形はに作り、至+人。至は矢の到達点。そこに人が到る意。金文の〔㸓鼎(こつてい)〕に「用(もつ)て𢆶(こ)の人を(いた)す」とあり、致送の意に用いる。ただ到るのではなく、そこに赴き行為する意を含む字であろう。〔左伝、文六年〕「之れを竟(境)に送致す」とあるのが字の古義。転じて召致の意に用いる。致仕・致政も、職を辞し官を送り返す意。篆文の字形は文・攴(ぼく)でなく、夊(すい)に従う形で、夊は歩して赴く意。占地のために矢を放って、その到達点に赴き、そこでことをはじめる意であろう。その境位に達することであるから、心の到り達するところを雅致・趣致のようにいう。(字通)
- #4送り詣(いた)るなり、夊に従ひ、至に従ふ。(説文解字)
- #5夂あし+音符至いたる。足で歩いて目標までとどくこと。自動詞の「至」に対して、他動詞として用いる。(漢字源)