不
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- 不二價
アタヒヲジセズ
フジカ
かけねを言はず。
- 不㆑二㆑價
アタヒヲニニセズ
かけねなし。=無㆑二㆑賈〔漢書、王莽傳〕
- 不能贊一辭
- 不㆑能㆑贊㆓一辭㆒
イチジヲサンスルアタハズ
一言だに助け添ふること能はず、極めて名文なるをいふ。史、孔子世家「筆則筆、削則削、子夏之徒不㆑能㆑贊㆓一辭㆒」
- 不直一錢
- 不㆑直㆓一錢㆒
イツセンニモアタヒセズ
一錢の價値なし、無能をそしりていふ。史、魏其・武安侯傳「生平毀㆓程不識㆒、不㆑直㆓一錢㆒」
- 不器
キナラズ
フキ
器は各其の用に適して相通ずる能はず、成德の士は、體備はらざることなく、何れの用にも融通の利くを不器といふ。
- 不給
キフセズ
フキフ
たらず。=不足。
- 不患無位
- 不㆑患㆑無㆑位
クラヰナキヲウレヘズ
君子は位のなきを患ふることなし。
- 不快
ココロヨカラズ
フクワイ
心よからず。
病にかかる。=不例・不豫。
- 不事事
- 不㆑事㆑事
コトヲコトトセズ
事を事と思ひてつとめざる義。
- 不了事
- 不㆑了㆑事
コトヲサトラズ
事理を明かに悟らず。
- 不經事少年
- 不㆑經㆑事少年
コトヲヘザルセウネン
世の經驗を積まざる年少者。
- 不可思議
シギスベカラズ
フカシギ
ふしぎ、思ひはかられず。
- 不齒
シセズ
フシ
齒の列ツラナる如く、人と列を同じくせず。ヨハヒセズと訓むは非。
- 不知足
タルヲシラズ
フチソク
己の分に滿足することを知らず。
- 不倶戴天
トモニテンヲイタダカズ
フグタイテン
倶に天をいただかざる君父のあだ、同じ天が下に生かして置かぬ義。
- 不知人閒有羞恥事
- 不㆑知㆔人閒有㆓羞恥事㆒
ニンゲンニシウチノコトアルヲシラズ
人閒の世に恥づべき事のあるを知らず、破廉恥の人を嘲る辭。
- 不近人情
- 不㆑近㆓人情㆒
ニンジヤウニチカカラズ
世のつねの人情とたがふ。
- 不圖
ハカラズ
フト
思ひがけなし、はからざりき。
- 不訾
ハカラレズ
フシ
計られざる程、資產の多き義。
- 不愧
ハヂズ
フキ
はぢず。
- 不患人之不己知
- 不㆑患㆔人之不㆓己知㆒
ヒトノオノレヲシラザルヲウレヘズ
我が才德を他人に知られざるも、少しも心に憂へず。
- 不因人熱
- 不㆑因㆓人熱㆒
ヒトノネツニヨラズ
獨立して人の力を借らざる義。
- 不以人廢言
- 不㆓以㆑人廢㆒㆑言
ヒトヲモチテゲンヲハイセズ
身分惡しとて、其の言の善きをば棄てず。
- 不安
フアン
安からず。
- 不安心
フアンシン
安心が出來ず。
- 不案内
フアンナイ
やうすがわからず。=不知案内。
- 不意
フイ
おもひがけず、意外。
オモハザリキ
豫想外にてありき。
- 不意討
フイウチ
だしぬけのかたきうち、敵の不意に乘じてうつ。
轉じて人の油斷につけこみて打擊ダグキを加へる。
- 不一
フイツ
一様ならず、ふぞろひ。
一一詳しく述べず、書翰の結尾に用ふる語。=不乙・不悉・不備・不一一イチイチセズ
- 不乙
フイツ
書を讀みかけて止ヤめたる時、乙字形のひつかけをしるすを乙といふ。轉じて書翰文の終に不乙と書くは、未だ意をつくさざる義。=不一・不悉・不備・不具・不宣・不罄。
- 不壹
フイツ
其の德を二三にして終始一ならず、又、其の者。
- 不享
フヰヤウ
享は貢獻、諸侯の朝貢せざる者。=不共。
- 不運
フウン
不仕合、うんがわるい。=不遇・不幸。
- 不易
フエキ
萬代もかはらず。
フイ
安らかならず、ぶつさう。
- 不緣
フエン
えんがない。=離緣・離婚・破鏡。
- 不億
フオク
億のみならず、億は、古は萬の十倍をいふ、數の甚だ多きをいふ。
- 不可
フカ
然るべからず、善くない、あし。
- 不孝
フカウ
子たる道をつくさず。
- 不肯
フカウ
承知せず、又ガヘンゼズとも讀む。
- 不幸
フカウ
ふしあはせ(不仕合)不運。三不幸を見よ。
死去する。
- 不孝有三
- 不孝有㆑三
フカウニサンアリ
父母に不孝なる三つの事。五不孝參看。
- 不可解
フカカイ
合點がゆかぬ、わからず。
- 不可抗力
フカカウリヨク
人の力にて防ぎきれざる故障、暴風・海嘯・地震など。
- 不恪
フカク
つつしまず、恪は敬。=不敬。
- 不覺
フカク
さとらず。
かくごがたしかならず、油斷してしくじる。
- 不學無術
フガクムジユツ
學問も無く策略も無し、無學無能。
- 不恰好
ブカツカウ
かっかうが惡し、形がみにくし。
- 不可能
フカノウ
人力にて出來ず、能く爲すべからず。
- 不合格
フガフカク
一定の格式に合はず。「試驗不合格」=落第。
- 不合理
フガフリ
ふりくつ、道理に合はず。
- 不堪田
フカンデン
あれはてて耕作の出來ざる田。
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