不
- 不才
フサイ
はたらきなし。
- 不相應
フサウオウ
ふさはしからず、身分に相應せず。=過分。
- 不作
フサク
さくもつが不出來。=下作・凶作。
- 不作法
ブサハフ
ぶしつけ、たちゐふるまひがしとやかならず。
- 不參
フサン
出向はぬ、まゐらぬ、缺席する「不參屆」
- 不次
フジ
次第順序によらず、破格・例外。
- 不死
フシ
死なず「不老不死」
- 不二
フジ
二様にせず。
- 不時
フジ
時ならぬ。
豫定せし時にあらず、臨時。
- 不仕合
フシアハセ
うんがわるい。=不幸・不運。
- 不思議
フシギ
いぶかし、思ひはかられず、不審。歯維摩經序「此衆說、皆不思議之本也」]=不可思議。
- 不死草
フシサウ
りゆうのひげの異名、古名かますげ。=麥門冬。
- 不實
フジツ
親切なし、誠實ならず。
ミノラズ
禮、月令「秀草不㆑實」
- 不悉
フシツ
つくさず、手紙の末尾に書く語「草草不悉」=不乙・不一。
- 不日
フジツ
日ならず、日數たたず、遠からず、やがて。
- 不死之藥
フシノクスリ
飮めば死することなきくすり。
- 不死之樹
フシノジユ
枯死することなき木。
- 不脂之戶
フシノト
油をささざる戶は開閉容易ならず、以て無口なる者に喩ふ。
- 不二法門
フジハフモン
佛敎に八萬四千の法門あり、諸法門の上に在りて能く直ちに佛道を見ることを得るを不二法門といふ。
- 不始末
フシマツ
始末が善からず、ふしだら、ふとりしまり、不體裁。
- 不借
フシヤ
草履の異名。
- 不精
ブシヤウ
精を出さず、怠る、なげやり、物臭モノグサシ
- 不詳
フシヤウ
つまびらかならず。=不審。
不祥に同じ。
- 不淨
フジヤウ
けがれ。
「不淨說法」
淫慾「不淨行フジヤウギヤウ」
大小便、又、月經。
- 不常
フジヤウ
つねならず。
- 不祥
フシヤウ
めでたからず。=不吉・不詳。
- 不生不滅
フシヤウフメツ
生ずることもなく滅することもなし、眞如實相の存在にいふ。
- 不淨門
フジヤウモン
下肥シモゴエ卽ち大小便をかつぎて出入する門。
死者を送り出すための門。
- 不若
フジヤク
ばけもの、妖怪、若は、順、不順の怪物。
- 不惜身命
フジヤクシンミヤウ
己の身命を惜まずして、佛道のために力を盡す。
- 不輸
フシユ
フユ
租稅を上納せず。
- 不淑
フシユク
淑は善なり、善からず、德を失ふ義。=不善・不賢・不肖・不德。
人の死をいふ。
國の亡ぶるをいふ。
- 不熟
フジユク
果物・五穀などがじゆくさず。
食物がよく煮えず、なまにえ。
物事になれず、習熟せず。=未熟。
陸しからず。
解決せず、不調フテウ
- 不輸租田
フシユソデン
フユソデン
古、租稅を官に納めずして其の地の領主に與へし田。
- 不恤緯
フジユツヰ
ヰヲウレヘズ
機織を事とせる寡婦が、其の緯ヨコイトの少きを憂へずして、宗周の亡びんことを憂ふといふ故事。
轉じて、志士が身を忘れて國を憂ふる義とす。
フジユツヰ
蒲生君平の著書の名。
- 不受不施
フジユフセ
日蓮宗の一派、文祿四年備前妙覺寺の僧日奧始めて之を唱ふ。
- 不順
フジユン
長上の命にしたがはず、道理に順はず。
常のとほりでなし「氣候不順」
- 不承知
フシヨウチ
承知せず、知らず、受け合はず。
- 不承不承
フシヨウブシヨウ
不承知ながら、いやいやながら、已むを得ず。
- 不如歸
フジヨキ
杜鵑ホトトギスの異名、其の聲、不如歸去ブルークイチュイといふが如し、故にいふ。
- 不職
フシヨク
職務にたへず。
- 不食之地
フシヨクノチ
開墾の出來ざる地。
- 不所存
フシヨゾン
むかんがへ。=不心得。
- 不審
フシン
つまびらかならず。
あやし、うたがひ。
- 不盡
フジン
つきず、手紙の末尾に書く語「草草不盡」=不悉。
富士山の異名。
- 不仁
フジン
人道にそむく、無慈悲。
手足がしびれる。
- 不信
フシン
まことなし「不信用」
- 不臣
フシン
臣たる道をつくさず。
- 不仁者不可以久處約
- 不仁者不㆑可㆓以久處㆒㆑約
フジンシヤハモツテヒサシクヤクニヲルベカラズ
仁の心なき人は、長く窮約に堪ふる能はず、孔子の語、下に「不㆑可㆓以長處㆒㆑樂」とあり。
- 不親切
フシンセツ
前條に同じ(不深切)。