- 注解
- *1系の卜文・金文にみえる字形は呪飾として用いる組紐の形でいわゆる組繋(そけい)、その組繋を神に祝祷する言の両旁に施している形が䜌(らん)。その組繋を珠日の形に加えて拝する形が顯(顕)で、それによって祖霊が顕現することをいう。
- *2玉の形である日に呪飾を加えて㬎、礼容を整えてこれを拝する人の形である頁(けつ)を加えて顯(顕)、玉に呪飾を加えないものは現で、玉を拝し神霊の現れることをいう。
- 備考
- #1声符は㬎(説文解字)
- #2㬎(けん)+頁(けつ)。㬎は日玉の形に呪飾を加えた形。神霊をよぶときの神降しに用いるもので、わが国の白香(しらか)などに類する。頁はこれを拝して神霊の顕現を祈る意。〔大盂鼎〕「丕(おほ)いに顯(あき)らかなる文王」のように、神明の徳をたたえる語に用いる。金文にまた(けん)の字があり、これも神降しに玉を拝する形で、〔大克鼎〕に「天子明哲にして神に孝す」とあり、これは神につかえる意に用いる。また現も玉を拝し、それに対して神霊の現われることをいう字である。(字通)
- #3顯の左側は「日+絲」の会意文字で、絹糸を日光にさらすこと。顯はそれを音符とし、頁あたまを加えた字で、顔を明るみに出して、はっきりと見せること。(漢字源)
- #4字通
- #5㬎項