- 注解
- *1係・繫の二字は通用す、つなぎ畱めて置く義。漢書、靈帝紀「台宰重器、國命所㆑繫」易の繫辭といふは、文王周公の辭につなぎ續くる意。
- *2係・繫の二字は通用
- *3系は繫に同じ、ただ繫はつなぎ結ぶ意あれども、系は連也、繼也、胤也、緖也と註し、系譜と用ひて、結ぶ意は無し。
- *4掛は近くに物を釘などにてつり下ぐるなり、俗に掛物カケモノと用ふる如し。
- *5挂は掛に同じ。
- *6懸は遠く又は高く物をかくるなり、深く敵地に攻め入るを、懸軍萬里などといふ。韓文「三子者之命、則懸㆓乎天㆒矣」
- *7縣は懸に同じ。
- *8嬰はひきまつはるるなり「嬰㆓疾病㆒」の類。
- *9罹は網にかかる義、轉じて病災にかかる義とす。
- *10麗は附なり、べつたりと附く義。易經「日月麗㆓乎天㆒」
- *11系の卜文・金文にみえる字形は呪飾として用いる組紐の形でいわゆる組繋(そけい)、その組繋を神に祝祷する言の両旁に施している形が䜌(らん)。その組繋を珠日の形に加えて拝する形が顯(顕)で、それによって祖霊が顕現することをいう。
- *12系は呪飾の飾り紐、これを人に加えて係累するを係、これを施した祖を祀る尸(かたしろ)が孫。
- 備考
- #1繋(か)くるなり、糸に従ひ、丿を聲とす、凡そ系の屬は皆な系に従ふ。(説文解字)
- #2飾り糸を垂れている形。〔説文〕十二下に「繋(か)くるなり」とあり、重文二を録する。その籀文の字形は卜文・金文にみえるもので、呪飾として用いる組紐の形とみられる。いわゆる組繋(そけい)。(字通)
- #3「ノ印引きのばす+糸」で、糸をつないでのばすことを示す。(漢字源)
- #4字源
- #5字通