- 注解
- *1萈は媚蠱(びこ)などの呪儀を行う巫女の形、その廟中にある姿が寛(寬)、萈が呪霊を駆使して睡眠中にあらわれるのが夢(㝱)、夢魔に逢ってにわかに没するのが薨。
- 備考
- #1萈(かん)+夕(せき)。萈は媚蠱(びこ)などの呪儀を行う巫女の形。目の上に媚飾を施している。その呪霊は、人の睡眠中に夢魔となって心をみだすもので、夢はそのような呪霊のなすわざとされた。〔周礼〕に夢に㝱の字を用い、〔春官、占夢〕に「六㝱の吉凶を占ふ」として、その法をしるしている。㝱は神霊の啓示として睡眠中にあらわれるもので、媚女がその呪霊を駆使した。それで字は萈に従う。萈の廟中にある姿を寬(寛)という。しどけなき姿をしていたのであろう。歳終に堂贈(どうそう)という大儺(たいだ)の礼を行い、夢送りの行事をして年間の悪夢を祓(はら)った。夢魔に逢って、にわかに没することを薨(こう)という。貴人にその死にざまが多かったのであろう。(字通)
- #2上部は、蔑ベツ(細目)の字の上部と同じで、羊の赤くただれた目。よく見えないことをあらわす。夢は、それと冖おおいおよび夕つきを合わせた字で、夜のやみにおおわれて、物が見えないこと。(漢字源)
- #3声符は瞢(説文解字)
- #4(字通)
- #5字通
- #6寝項
- #7𥄕項