平安初期の文人、京都の人。 石上宅嗣(いそのかみやかつぐ)の書斎にて博く群書を究めること数年、世にその文才を称えられた。 嵯峨(さが)天皇の弘仁(こうにん)六年、年六十五を以て卒す。
一室何堪掃。九州豈足步。寄言燕雀徒。寧知鴻鵠路。
一室何(なん)ぞ掃(はら)ふに堪(た)へん、九州(きゅうしゅう)豈(あ)に歩(あゆ)むに足らんや。言を寄(よ)す燕雀(えんじゃく)の徒(と)、寧(いづくん)ぞ知らん鴻鵠(こうこく)の路(みち)。
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