- 注解
- *1帚は香り酒をそそいで廟中を清める玉ははき、その帚(ほうき)をもつ形が𠬶、そのことに一家の主婦としてあたるのが婦、その廟屋が寑(𡨦)、その寝臥のところが寢(寝)、その寝臥中に夢魔にうなされるのが㝲、清め祓われてその気が次第に浸透するのが浸・祲・侵。
- 備考
- #1声符は帚(説文解字)
- #2旧字はに作り、帚(ふ)声。帚は婦の初文で、卜辞には帚好・帚妌(ふけい)のように帚を婦の字に用いる。帚は掃除の具ではなく、これに鬯酒(ちようしゆ)香り酒をそそいで宗廟の内を清めるための「玉ははき」であり、一家の主婦としてそのことにあたるものを婦という。〔爾雅、釈親〕に「其の妻を婦と爲す」とあるのは、子の婦、よめをいう。金文の〔令𣪘(れいき)〕に「婦子後人」の語があり、宗廟につかえるべきものをいう。殷代の婦は、その出自の氏族を代表する者として、極めて重要な地位にあり、婦好の卜辞には外征を卜するものがある。(字通)
- #3「女+帚ほうきを持つさま」で、掃除などの家庭の仕事をして、主人にぴったりと寄り添うよめやつまのこと。(漢字源)
- #4字通
- #5服従と灑掃をその義とするが、帚は掃除の具ではない。(字通)
- #6帚項