頼三樹三郎が刑に就くに臨んで詠ず。
春自往来人送迎 愛憎何事別陰晴落花雨是催花雨 一樣檐聲前後情
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春は自ずから往来し人は送迎す、愛憎(あいぞう)何事ぞ陰晴(いんせい)を別つ。花落とすの雨は是れ花催(もよお)すの雨、一様の檐声(えんせい)前後の情。
春秋は巡る。 晴雨は自ずから別る。 雨は花を落としもするし咲かせもする。 悲嘆することはないのだ。 流された涙の数々は、次代の糧となって息づくのだから。
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