示虜(無学祖元)

至元(しげん)十三年、温州(うんしゅう)兵難に遭いて堂中に坐し、元兵の刃が迫るや従容として唱へ、圧倒された元兵は悔謝(かいしゃ)して去った。
別名「臨刃偈(りんじんげ)」。

分類
  • 1.漢詩
漢詩形式
  • 1.七言絶句

原文↑↑↑

乾坤無地卓弧筇  喜得人空法亦
珍重大元三尺劍  電光影裡斬春

  
  

書き下し文↑↑

乾坤(けんこん)地無し弧筇(こきょう)(たく)(よろこ)び得たり(ひと)(くう)にして(ほう)(ま)た空なるを。
珍重(ちんちょう)す大元(たいげん)三尺(さんせき)(けん)電光(でんこう)影裡(えいり)春風(しゅんぷう)(き)る。

現代語訳↑

天地の間に我が一身の卓立するところはない、気づいてしまったのだ人は空であり法もまた空であることを。
その大切に携えた立派な大剣は、一瞬にして春の穏やかな風を斬り裂くのだ。

補足
1.平声、2.平声、
:平声、
:平声、
:去声、
:入声、
:平声、
:平声、
:上声、
:入声、
:平声、
1.平声、2.去声、
:入声、
:入声、
1.平声、2.去声、
:平声、
1.平声、2.上声、3.去声、
1.去声、2.去声、
:平声、
1.平声、2.去声、3.平声、
:入声、
:去声、
:去声、
1.平声、2.去声、
:上声、
:上声、
:上声、
:平声、
1.平声、2.去声、

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