谷川の水声に作す。
溪聲便是廣長舌 山色豈非清淨身夜來八萬四千偈 他日如何舉似人
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渓声(けいせい)便(すなは)ち是れ広長舌(こうちょうぜつ)、山色(さんしょく)豈(あ)に非ずや清浄身(しょうじょうしん)。夜来(やらい)八萬四千偈(はちまんよんせんげ)、他日(たじつ)如何(いかん)か人に挙似(こじ)せん。
讒言により黄州に左遷された蘇東坡は、弟の蘇轍(そてつ)の元に旅する途中、廬山の恵林寺で照覚常総禅師に参禅した。 無情説法の公案を与えられた蘇東坡は、数日間座禅を組んで取り組んだが、どうしても答えを出せない。 やむなく禅師のもとを辞して廬山を下る途中、往路でも通った渓谷にさしかかった。 急流の音も景色も同じ渓谷に、蘇東坡は酔いがさめたように悟り、偈をつくって献ずると、照覚常総禅師はそのとおりであると認めたという。
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